ポール・マッカートニー
「OUT THERE!」ザ・ビートルズ・クラブ独占インタビュー
  
僕を音楽へ、そしてツアーへと駆り立てるもの No.2  
BCC:初めて唄う曲はワクワクするものですか?
ポール:ついに演奏する時が来たぞ!っていう喜びだね。ビートルズでは、レコーディングする時にプレイしてただけだから。例えば"Mr,Kite"では、僕らはそれを録音して、ちょっと寝かせておいて後からベースを入れた。当時よくやっていた方法さ。ベース・ラインがメロディックになるように、じっくり考える時間があったんだ。でも、もちろん、もし「明日この曲をライブでプレイしなくちゃならない」と思っていたら、こんなに複雑にはしなかっただろうね。
"Day Tripper"もそんな曲のひとつだ。「こんなの出来ない!」って思ったよ。頭をぽんぽん叩きながら、同時にお腹を撫でるようなもんさ。そんなに簡単じゃないってこと。練習しなくちゃ出来ない。リハーサルでは何百回もヘマをしたよ。でもついに「オーケイ、ちょっと待って、あれをこうして」って、どういう風にするか解決法を見付ける。最高だったよ。過去を見直して「これはクールだな」って思うのはね。今でも現代風なんだよ。やってて本当に楽しいんだ。

BCC:以前、Driving Japanの時に唄って頂いたジョージ・トリビュートの"Something"が今回もレパートリーなのが嬉しいです。
ポール:OK
BCC:そこで、以前から気になっている、ちょっとした不思議があるのですが、ビートルズ時代、どうしてジョージの曲でベースの名演が多いのですか?"Taxman""While My Guter Gently Weeps""Something"......
ポール:殆どそうだね(笑) 僕以外のメンバーが唄う場合、僕の役割が唄う人をフォローする、低音の役割を果たすという処から来てるんだ。自分が唄う場合は、他にも色々考えることがあるからね。"Taxman"はいいよね。
"Something"もいい。

BCC
:ロマンティックな新婚生活を送っていますか?
ポール:まぁ、殆どの人がある意味ロマンティックだろ(笑)
僕に関しては、"All You Need Is Love"って曲があるくらいなんだから、それなりの理由があるんだよ。
今回のツアーでは妻ナンシーに捧げた"My Valentine"というタイトルの曲を演ってるよ。日本でのツアー中にナンシーの誕生日を迎えるんだ。楽しむつもりだよ。

BCC:家族でコンサートに行く方も多いみたいです。
ポール:うん、僕の観客の年齢層は幅広い。素晴らしいよ。若い人も沢山いる。こんなの予測していなかったからね。彼らの半分は、僕よりずっとよく歌詞を覚えてるよ(笑)

●新しいレパートリーとビートルズについて

BCC:演奏曲リストに新たな曲が加わりました"Lovely Rita""Being For The Benefit Of Mr.Kite""All Together Now""Eight Days A Week"です。

ポール:チャレンジだよ。"Mr.Kite"は難しいよ。唄うベーシストに聞いてみるといい。対位法だぜ!一方ではメロディを唄わなくちゃならなくて、一方ではベース・ラインを弾かなくちゃならない。

集中力が必要だ。でも、それがショーの楽しみの半分だね。僕は今でも新しい曲については練習していて、理解しようとしているんだ。「この曲は次はどうなるんだろう?」
って感じさ。
でも、"Come Together"もいいよね...あぁ、これも僕じゃない、ジョンの曲だ(笑)

BCC:他にもまだ演奏していない曲がありますよね...
"Rocky Racoon"とか。
ポール:うん、あると思うよ。僕はツアーごと、コンサートごとに新しい曲を演ろうとしてるんだ。カタログに戻って...

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