The Words 001 "BEATLES"ってなんなんだ?

解散後35年、デビュー当時から言えば40数年となる。4人のメンバーの内、一人は狂信的なファンによって暗殺され、もう一人は病死した。
遺る二人も今となっては60をとっくに過ぎ歳をとった。また、彼らを取り巻くファンも皆歳をとり、今では世代の若返りが進んでいる。
熱狂や狂乱のステージは、もうとっくの昔に終わってしまっているのだ。
そう、ビートルズはすでに終結してしまった事実なのである。
しかしながら、彼らの音は未だ伝わり続けている。聴く者達の代謝を促すかのように...
そしてファンやリスナー、加えて次世代アーティストやメディアまでもが、決して代謝を終えようとはせずに培養を繰り返している。
彼らの幻影を追いかけるが如く、永遠に留まることを知らぬかのように...

最近になって宅禄を始め、あらためてビートルズファンの多さと層の広さ、また、ファンとしての熱心さ、そして彼らの存在を中心とした様々な楽しみ方があるのを再発見して驚いた。
ある者はグッズを収集し、同じ楽器を集め、文献を買って読みあさる。
ある者は生家を訪れ、スタジオを目指し、彼らの足跡を懐かしみ、同じ空気を確かめる。
ある者は音に魅入られ、融合出来る筈もないのに近づきたいと、淡い夢を見続ける。
また、ある者は一時の熱狂を忘れていながら、くすぶり続けていた火種をまた起こすかの如く復活したりする。
人が皆違うように、ファン各人にも様々な楽しみ方があるようだ。
「ザ・ビートルズ」これは趣味としての一つのカテゴリーだと言っても過言ではないだろう。

彼らには華々しい歴史があり、そしてそれらは一文一句までもが記録されていて、深く探れば探るほど、彼らの行動や言動は神格化されて行く。
これはある種、ビートルズが宗教化していると言っても過言ではないようにも思う。
その昔、ジョンは言った「ある意味で僕達はキリストよりもポップな存在であるかも知れない」
彼らの幻影は解散後の長い年月を経た現在でも、いまだ人々の心を惹き付け熱くさせる。
このエネルギーは何なのか?...ビートルズってなんだったんだろう?
そして、一体なんなんだ?
SMGさん 真一郎さん