◆ビートルズ宅録のすすめ◆ | |
どうすればビートルズっぽく録音できるのか? Tera-Sutcliffe | |
たまにですが、どうすればビートルズっぽく録音できるのでしょうか?みたいなご質問を受けます。そうですよね、ビートルズコピーを宅録する上での一番は「らしく」聞こえるか「らしくない」か...(^_^;)
カバーでなく、せっかくフルコピーするのだから何とか、出来るだけオリジナルの雰囲気を出したい、それが人情ですよね。 今回はそんなご質問に応えて、我がCuts The Beat!のジョージ・マーティンこと、Tera店長に我々のやりかた、もしくはノウハウを教示、いや、教示なんて言うとイヤミだな(笑) 手ほどき?(´艸`) いえ、アドバイスをしてもらおうかと思います。 宅録されない方にはチンプンカンプンな話だと思いますが、こんなコトに注意してやっているのか...と思って頂ければ幸いかと存じます(^0^)> |
以下 Tera-Sutcliffe まずは、出来る限り似た声色とニュアンスで歌うことが基本ですね。(笑) あとシングルトラックかダブルトラックか、まれにトリプルトラックの場合もありますので、リードヴォーカルとコーラスを注意深く聴いて決めて行きます。 ここまでが出来ていれば90%OKです。 ここでの注意点は市販のスコアを信用し過ぎない事。経験上言わせてもらうと、かなりいい加減です。かと言って全く役に立たない訳でもないので大体の目安くらいに考えて基本的には自分の耳で判断することを勧めます。 もう一点は、よくよく知っているつもりでも間違ったまま思い込んでる(特に歌い廻し)ことが結構あるので、もう一度真っさらな耳で聴き直してみて下さい。実はこれ、正直かなりありました。(笑) で、残り10%は想像力と根気の勝負になります。 まずは録音からミックスダウンまでのディテールを出来る限り細かく想像してみます。 基本的な前提として、当時は全てテープに録音していたので、現在のような高音質ではなく、全ての段階で高域の劣化(サチュレーション)と独特のテープコンプレッションが起きており、むしろそれが音圧感や一体感になってあの時代の雰囲気を作っていたことを考慮した上で… MTRは2トラックか、4トラックか、8トラックか。これは、それを使うという意味ではなく、それぞれに機能的な限界があるので、分かっていればプランが立てやすいです。MTRの切り替え時期は文献やサイトで年月日、曲目まで明らかになっています。 使用マイクはノイマンか、テレフンケンか、それ以外か。元の音質をある程度知っている必要がありますが、実際に自分が使っているマイクの音質を補正する目安になります。 ハモりやコーラスがある場合、1本のマイクか、別マイクで歌っているか。それによってコンプリミッターの掛かり方が違って来ます。 録音先は同一トラックか、別トラックか。例えば、ステレオミックスで左右に別れて聞こえる場合などは、確実に別トラックです。 コンプリミッター、EQ(ローカット)はどの段階で施されているか。録音時か、ミックス時か、両方か。 ピンポン(リダクション)は行われているか。 ADT、テープエコー、リバーブ、レスリーその他エフェクト処理は施されているか。されているとしたら、掛け録り(録音時)か、ミックス時か。etc...を耳で判断していきます。 大まかに決まったら、それに従ってブランを立て、ソフト上にパッチを組み、シミュレートして行きます。やってみて似てなかったら、どこかが間違っているはずなので、修正します。仮に、もし全ての選択が合っていたとしても耳で聴いて似てなければ、結果として全く意味がないので、全ての可能性を閉ざさず、拘泥し過ぎず、柔軟な判断を心がけます。これはヴォーカルだけではなく楽器でも全く同じことです。 実際には一発で似ることはほとんどありません。正解があるわけではないので試行錯誤の繰り返しですが、どこかで「これだ!」という瞬間が来ることを信じて続けるわけです。(笑) 実際には一曲一曲違いますので、「こうすれば似る」という決定的な答えはありませんが、少しでも宅録ビートルズ実践の参考になればうれしいです。 |
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