最後にビートルズに加入した"遅れて来たビートルズ"とも称されるリンゴ・スター。ここに来て彼の存在を自分なりに 考えてみたいと常々思っていました。 Episord 9 |
しかしながら、当時リンゴはこうしたドラマーで居るコトをどう考えていたのだろうか?ロリー・ストーム&ハリケーンズで頭角を現すまでは、リンゴとて将来に不安を抱いたようだ(笑) と言うのは1960年5月にリンゴが所属するハリケーンズがウェールズにあるバリトン・レジャー・センターと13週間の長期出演契約をした頃に遡る。この頃、実はリンゴには婚約者が居て結婚する予定だったそうだ。結婚のこともあって、浮き草稼業のようなドラマーの道を捨てて、堅実に働く道を歩もうかと悩んでいたようだ(笑) しかし、何があったのか解らないが、その結婚話は土壇場で破談となってしまい、リンゴは結局ドラマーの道を歩むことを決心し、この長期演奏に参加する。。もし、ここで破談にならずリンゴが結婚していたら、今のビートルズは無い。 |
その後の1961年秋にもテキサスへ移住するという計画があったが、アメリカから送られてきた移住のための書類にうんざりして、無惨にも撃沈したとあるが(笑)これも、もし彼が人並みに読み書き出来る学力があったならば叶ったことで、もしそうであったなら前述同様、今のビートルズは無い。実際、リンゴの語学力というのは相当酷かったらしい。 例の「Hard Day's Night」や「Eight Day's A Week」「Tomorrow Never Knows」などは、リンゴが思わず口にした文法無視の間違った言葉として有名だ。ジョンはそれを大層気に入って曲のタイトルにした。 いかにも馬鹿馬鹿しいのが好きなジョンらしい。話し言葉でさえ怪しいのだから、恐らく文章など書けなかったのではないだろうか。読み書きは4つ上の従姉妹が教えたそうだ。これからも解るように、リンゴが人並みの学力の持ち主であったなら、今のビートルズは存在しなかったのである。 そんな生い立ちの所為だけではないだろうが、リンゴは常に出しゃばるようなことは無かった。人が何をしたいのか察知し、そしてその相手がしたいように合わせようとする。これは性格的なことだろう。誰とでも仲良く、音楽を楽しみ、陽気に人付き合いを楽しむ。リンゴはそういういい人なのである。だから、あのジョンでさえリンゴを悪く言ったことは一度もなかったと言われている。解散後、そして現在に至る彼の交友の広さを考えればすぐ解ることではあるが...そんな性格からか、リンゴのドラムは出しゃばらない。リンゴの持論にもあるが「ドラムは目立つべきものではない」としている。 話は変わるが、ビートルズの中にあって、一番色気があったのは誰?と考えると皆さんはどうだろう。私なら一番にリンゴ・スターをあげる。ジョンとは同い年のリンゴだが、デビューした当時、若干22才にして大人として完成されていたと前述したが、それを何と表現したら良いのか、いい言葉が見付からないが、他の3人には無い色香がこの当時既にあったと今になって実感する。若い女性には解らない、大人の女性特有の好みというのか...これは私の推測だが、かなり年増の女性にはウケたのではないかと思う。 細くて小さくて可愛らしい風体、決して美男子ではないが、小さな顔にブルーの瞳。母性をくすぐるものがリンゴにはある。それに増してあの不釣り合いな大きな鼻(笑)下世話な話だが、よく男性の鼻はその本人の性器と比例するように言われたりする。信憑性のない迷信のような話だが、そういう迷信が本当であれば、正しくリンゴのそれは、それはそれは立派なモノなのであろう(笑)「小男の○○」などとあるように、リンゴのセックス・アピールは大したものであったのが窺える。「リンゴって小さくて可愛いんだけど、きっと逞しいのよ。抱きしめてあげたい」特に年増の女性などはそういう感情を持ったのではなかろうか。それに男性でありながら大きな指輪を両手に嵌めているというのも、なんとも艶っぽい。 見た目の可愛さの裏に垣間見せる大人の男の色香というのか、そういうギャップを感じさせるのがリンゴの魅力だったに違いないと思える。 リンゴの音楽性云々もあるが、ビートルズのキャラクターを一番印象づけたのは誰あろう、このリンゴではないかと思う。 あの顔、あの表情とひょうひょうとした仕草、私が子供の頃にビートルズを見た時、一番印象に残ったのはリンゴだった。 MBE勲章授与の時、エリザベス女王から「あなたがビートルズをお作りになったの?」と訊かれたという逸話があるが、エリザベス女王にしてリンゴのキャラが一番最初に目に付いたのに違いない。 |
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